「働きマン」という漫画をご存知ですか?
初版発行から、もう15年くらいは経っている安野モヨコさんの漫画なのですが。

わたし、この漫画を26歳くらいで読んで、主人公に憧れて、転職した人です……。
ストーリーの主人公は、出版社で務めるバリキャリの編集者。
仕事が大変なんだけど、何より仕事が大好き、仕事で成功してやるぞという野望もあり、恋とか仕事の大変さややりがいを描いた漫画です。
その主人公が、サバサバしていて、格好いいんですよね。
そんな大好きだった漫画を読み直してみました。
すると、「15年前のわたし」と「今のわたし」が感じたことは違っていて、おもしろかったです。
26歳の時は、「もっと仕事で成長したい」「もっと認められたい」と思っていたはずなのに。
今や、専業主婦で、仕事さえしていない現状です。
要は、家庭を第一にする人になっちゃったという。
あの時には結婚できるとも思ってはいなかったのにね、不思議なご縁があって翌年に夫と結婚したという。
そんなもんですね、現実は。

漫画の中で、友人の結婚式に参列する場面があり。
バリキャリの主人公たちと、子育てと家庭に邁進する専業主婦の友人たちとの対面のシーンが印象的で。
主人公が専業主婦の友人を見て発した言葉が……
「私たちって仕事しすぎかな?」だったんですが。
バリキャリ友人が返した言葉が……。
「何言ってんの?鍛えた筋肉が違うだけよ」と。
26歳くらいまでは頻繁に会っていた高校・大学の友人たちも。
子どもができると、「子どもいる組」「未婚組」のように別れてしまって。
いつの間にか、疎遠に。
みんながみんな、置かれた立場で頑張っているんだけど、なんなんでしょうね。
鍛えている筋肉が違うだけと自分自身認められたら、プツンと切れた交友が交わることがあるのかななんて考えたりしました。
異業種交流会のような気分で交わることができないんですよね。
友だち同士、人生の比べっこしてしまったりね。無意味なのに。
そんなわたしは、「どんな筋肉を鍛えたんだろうかこの10年で?」と考えています。
自分じゃ、なかなかわからないですね。
夫を見ていると友人関係も気楽そうで、男って気楽そうに思えるんですが。
女性はなんでこんなに結婚、出産、育児、親の介護に友人関係を左右されるんでしょうね。不思議。
まぁ、人間関係って水ものだから、いつかまたどこかで会えるかもしれません。
それまでに何かしらの筋肉に鍛えておこうと思います。