子どもが夏休みということで、よく図書館に行っているのですが……。
ふと手にした1冊の本、それが「福沢諭吉」の本でした。

学生時代は暗記のイメージが強く、わたしは社会って苦手だったのですが。
今は、歴史に胸が熱くなったり、変に影響を受けたり、その面白さに目覚めました。
福沢諭吉でいうと、14歳までまったく勉強しなかったとか、自由という言葉を作ったとか、面白くて。
なんとなくインテリのお坊ちゃんだったんじゃないかという勝手なイメージが覆されました。
そんな福沢諭吉ですが、大阪の緒方洪庵の適塾で学んでいたので、関西住みのわたしは急に「行きたい!!」とスイッチが入ってしまいました。
緒方洪庵の適塾は、建物がすごく素敵で、江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになります。




ビル街のど真ん中なんですが、そこだけは時代が止まったような感覚に陥る、そんなところです。
冷房もなく、照明もあるもほとんど使っておらず、窓から入る自然の風と光だけ。
ただただ美しくて、この空間に入れることが幸せだったのです。
感想ノートの中に、85歳の方の感想が書かれていて、「終わりが見えてきたこの時に、ずっときたかった場所に訪れることができて胸が熱いです」のようなことが書かれてあって。
毎日をこのような感覚で生きていきたいなぁと。
ついつい今日がいつまでも続いていくと思っているから、「退屈だなぁ」「何かいいことないかなぁ」と思ってしまうのですが……。
当たり前だけど、有限なんだ、いつかは終わるんだと思うと、
「何か楽しいことを探そう」と少し主体的になるような感覚に気づきました。
適塾の由来は「自分の心に適(たの)しみとするところを適しむ」ということらしく、自分の心の楽しみを大切にしていこうと。
例え、それがどんな小さい楽しみだとしても。